日本歯科技工所協会 / 分科会 次世代経営者の会レポート
report:架工部第1課 増山崇俊
2017年4月21日、弊社にて加入している、日本歯科技工所協会の「次世代経営者の会」が開催され、宗村社長、筆者増山の二名で参加しました。
日程は、鶴見大学歯学部歯科技工研修科と、株式会社コアデンタルラボ横浜の見学、そして、IDS2017の報告と経営研究会テーマ「デジタルデンティストリーの発展と歯科技工所経営」のトークセッションでした。
鶴見大学歯学部歯科技工研修科は、歯科技工士を対象とした、卒後研修機関として1年のカリキュラムを組み、大学付属という利点を活かし臨床実習やカービングなどを重ねて即戦力となる生徒を育成しています。さらには1年上級課程として、インプラントなどの専門性の高い人材育成を目指すカリキュラムを組んでいるとのことでした。その見学の際、歯科技工士の総数は、平成29年2月時の資格合格者数が1000人を割り、歯科技工所6、7件あたり1人の割合であるとの事です。そのため、この研修科では、ラボで働きながら研修できるような時間設定の見直しや、学費のサポート制度など、より習得しやすい環境を思案中であるとの事でした。また、それらの情報共有の為にも、各歯科技工所との協力関係をも構築していければ、との事でした。
その後、株式会社コアデンタルラボ横浜様の社内を見学させて頂きました。3階建ての社屋を入ると、すぐにガラス張りの部屋にGM-1000が2台設置してあるのが見え、粉塵が出る機材はしっかりと隔離のできる状態になっていました。社内のあちこちを惜しげもなく、見学者たちに公開されており、また、ISOに沿った業務の進め方についてもご教示いただくなど、大変勉強となりました。
最後には同ラボのミーティングルームをお借りし、日本歯科技工所協会の会員同士にて、IDSの報告と、経営研究会テーマに沿って意見を述べ合いました。各会員とも、向かうところは同じでしたが、どのようにして進んで行くのかを模索中であると感じました。暗い意見も多かったのですが、長期的に見ると労働人口の減少や人材不足は他の業種でも同じように言われ、デジタル化が難しい業種もある中で、歯科技工業界は積極的なデジタル化を図るためにもCAD/CAMなどの機器を導入し更なる進化を目指せる職業であると考えれば、明るい兆しも見えるように思いました。
今回の視察につきましては、自社内の作業や流れと比較して他の歯科技工所がどの様に問題点をクリアしているのかを学ぶ大変良い機会となりました。この様な機会を頂けました事を日本歯科技工所協会の皆さまと、コアデンタルラボ横浜の皆様に深く感謝申し上げます。